ガイドラインの作成や意思決定に頻繁に使用されるエビデンスの階層において、患者登録のエビデンスレベルはどの程度なのかという疑問が生じます。観察研究として、レジストリはRCTに従属する位置に置かれるであろう。
データの質:
データの質を確保することはスポンサーにとって最優先事項の一つでなければなりません。このタスクには、リソースや専門知識およびMDR下でレジストリを行うための臨床研究者とCROの間での調整が必要となります。
募集と維持:
レジストリの設計と実施において、患者の募集と維持な要素です。主な課題は、患者募集の難しさ、追跡調査不能、および特定の施設に患者が偏っていることなどです。こうした問題は、登録患者が無作為化されていないために、研究の有効性に関して否定的な結果をもたらすことになり得ます。
サンプルサイズ:
患者数やデータポイントが少ない小規模なレジストリは、実施は容易かもしれませんが、データに深みがなく、あまり意味のないものになってしまう可能性があります。
重要な解析単位のサンプルサイズが臨床的に重要な差を検出するのに十分でない場合、研究全体の妥当性が弱まります。
私どものチームは、ノーティファイドボディ(認証機関)において上級管理職を務めていたメンバーが率いてきております。当社のチームは、これまで、臨床評価、十分な臨床エビデンス、およびPMCFに関するMDCGガイダンス文書の作成にも大きな貢献をしてきています。また、彼らは、現在、MDRに反映されているMDDEV 2.7/rev 4の要求事項の策定にも参画した経験も持っております。
臨床試験の終了時には、通常、製品の中長期的な安全性と性能に関する知見は限られたものとなります。より長期のデータについては、市販前の試験期間に基づいて推計しますが、こうした推定推計データは外挿仮説を実生活においても妥当とするには一般的に不十分です。インプラントのような長期に渡って使用する製品は特にそうです。
ECLEVARは、必要な臨床データの収集およびEU、英国、オーストラリアにおける貴社のビジネスをサポートする長期的な臨床戦略の提供も行うことができます。
臨床評価報告書に示されているように、医療機器の臨床的安全性と性能は既存の臨床エビデンスでは十分な裏付けとなっていなかった。欧州市場で血管用機器の販売を継続するには、クライアントはMDR Chapter VI – Clinical Evaluation and Clinical Investigation、特に62 – 82項、ならびにISO 14155:2020に準拠して十分な臨床データを取得するために、PMCFスタディを実施する必要があった。
目的:
予想耐用年数と解剖学的位置 (頚動脈と大腿骨) の両方で、血管用機器の安全性と性能を確認する。 実際のエビデンスに基づいて、新興リスクの特定と分析を行う。EU MDRで言及されているベネフィット・リスク比が引き続き許容範囲にあることを確認する。意図した使用目的が正しいことを検証するとともに、医療機器Xの体系的な誤使用と適応外使用の可能性を特定する。
方法論
スポンサーは血管用機器に関する臨床データを収集するために多施設によるRWEを実施した。その目的は、より多くの、より多様な患者集団に使用した場合の短期および長期の転帰を調査することであった。
データはすべて患者の手術時(スタディのベースラインとする)から術後最大3年間のカルテデータから抽出した。
3件の施設から300名の被験者の評価を行なった。150名の頸動脈部位、また、少なくとも150名の大腿骨部位の評価を行なった。
ベネフィット
構築中のより規模の大きなエビデンス構築への寄与:
対象患者集団を代表する集団
MDR認証を行うノーティファイドボディによる承認
限界:長期的なエビデンスとしては不十分
解決策:欧州の血管レジストリの実施
500名の患者の人工血管レジストリは不十分な文書とフォローアップ漏れの問題を抱えていた。フランスの国営健康保険の支払請求データベースとデータをリンクさせてることにより、スポンサーのレジストリを増やし、データの質も向上させることできる可能性があった。
プロキシーSNDSの目的は、人口血管のレジストリ集団データを国の保険償還データに結びつけることであった。
結果:
データの完全性が向上し、フォローアップ漏れも最小化できた。SNDSのデータベースにある92%の患者のデータとリンクさせることができた。5年間でのフォローアップ漏れの比率は電子症例レポートでは39%だったものがSNDSデータベースとリンクさせることで、1%となった。SNDSデータと電子症例レポートデータの各死亡率曲線は実質的に重なっていた。
結論:
SNDSデータベースのデータをスポンサーのレジストリにリンクさせることで、データギャップを埋め、実質的に、レジストリ集団のフォローアップ漏れの数を大幅に減らすことが可能である。
臨床評価の主な目的は、医療機器の安全性と性能を実証することです。これは、CEマークを取得する際に行う適合性アセスメントの不可欠なプロセスです。
MDRでは、MDDに比べて、臨床評価のスコープと重点項目がより重要視されています。
医療機器に特化した CRO である Eclevar は、MDR における臨床評価の変更点に焦点を当てた45 分間のウェビナーを開催しています。このウェビナーでは、臨床評価の要求項目と、これらの変更に効果的に対処するためのベストプラクティスをご説明します。
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